家を購入するとき、住宅ローンを組む場合が多いですよね。
そして、住宅ローンを組むときには頭金が必要ともよく聞きます。
でも、頭金っていくらぐらい払うのがいいものなのか、知ってますか?
実は頭金は、いくら必要、というのはありません!
「最近は頭金なしでも家を買える!」とうたっている家の広告も多いです。
どちらかというと「頭金をいくら払うか」よりも、「家にいくら貯金を残すのか」という方が重要になってきます。
だからといって、貯金があるのにフルローンを組むと、利子として無駄なお金を支払うことになりかねませんので、ある程度のお金を持っているなら、頭金は支払っていた方がローンの支払金額を減らせるメリットがあります。
重要なのは、家の購入に現金で必要な費用と、残しておきたい貯金額をきちんと把握しておくこと!
そうすれば、頭金として支払える金額が、おのずと見えてきます。
というわけで今回は、家を購入するときの、
- 頭金の金額の決め方
- 残す貯金の金額の決め方
について解説します!
家を買うときに必要?そもそも頭金とは
頭金とは、「物件価格」から「住宅ローン借入額」を引いた部分の金額をいいます。
家を購入するときには、「物件価格」+「諸費用」が必要ですが、頭金は「物件価格」の一部に充当されます。
家を購入するのに必要な費用
まずは、家を購入するのに必要な費用を洗い出してみましょう。
家を購入するときに必要な費用は、一般的に「諸費用」と呼ばれ、大まかに分けると以下の3つです。
- 住宅の取得に関わる費用
- ローンの契約に関わる費用
- その他
住宅購入に必要な諸費用は、新築物件で物件価格の3~7%、中古物件で物件価格の6~10%と言われています。
これらの費用を含めて住宅ローンを組んだり、諸費用専用のローンを組むこともできます。
ただし、諸費用を含んだローンを組もうと思うとローンの審査が厳しくなり、なおかつ金利は高くなります。
住宅の取得に関わる費用
仲介手数料 | 中古物件や一部の新築一戸建てなど、仲介会社を通して物件を購入する場合、仲介会社に払う手数料。 「物件価格の3.24%+6万4800円」(税込)が上限。 |
印紙税 | 売主とかわす売買契約書に印紙を貼る形で支払われる税金。 契約金額に応じて金額が変わる。 |
登記費用 | 不動産登記(所有権の保存または移転など)、抵当権設定登記の際に必要な登録免許税や、司法書士に依頼する場合の報酬。 |
不動産取得税 | 不動産を取得した際に支払う税金。 土地・家屋とも固定資産税評価額の3%。 軽減措置により、ゼロになる場合が多い。 |
固定資産税 都市計画税 | 1月1日の不動産所有者に対してかかる税金。日割り金額を売主に支払うことが多い。 固定資産税は軽減措置あり。 |
ローンの契約に関わる費用
印紙税 | ローン契約書に印紙を貼る形で支払われる税金。 契約金額に応じて金額が変わる。 |
融資手数料 | 金額は金融機関や、ローン商品によって異なる。 |
ローン保証料 | 融資時に一括払いまたは金利上乗せ。 一括払いの場合、1,000万円あたり20万円前後が目安(35年返済の場合)。 |
火災保険料 (+地震保険料) | 建物の種類、補償内容、保険期間、保険会社などにより異なる。 地震保険は任意加入。 |
その他の費用
修繕積立基金 | 新築マンション購入時のみ必要。 地域や物件、住戸の広さによって違う。 |
水道負担金 | 一戸建てを購入する場合、新たに水道を利用する際に必要になる場合がある。 自治体により、必要かどうかや金額も異なる。 |
引越し費用 | 現在の住まいから新居に引越すための費用。 |
家具購入費用 | 家具や家電を買い替える、新たに購入するための費用。 |
家を購入する際に、残しておきたい貯金額
だいたいの目安として、会社員世帯は月収(手取り)の3~4ヶ月分、自営業世帯は月収(手取り)の6ヶ月分が目安といわれています。
この根拠は、失業手当です。
会社員は、倒産や解雇だと1ヶ月前後、自己都合退職だと4ヶ月前後から失業手当(雇用保険の基本手当)が受給できます。
自己都合退職の場合の失業手当支給日数は、勤続10年未満で90日、10年以上20年未満で120日(倒産や解雇の場合は、自己都合退職の場合よりも長い)です。
自営業者の場合は、通常、失業手当がありません。
そのため、会社員の場合よりも長めに、生活できる貯蓄を置いておくと安心です。
家を購入する際に、頭金として使っても大丈夫な金額
以上の話から、頭金にしても大丈夫な金額は以下の式で計算することができます。
持っている貯金額-諸費用(物件価格の3~10%)-残しておく貯金額(3~6ヶ月分の生活費)=頭金
まとめ:家を購入するときは、残しておきたい貯金額を決めてから頭金の支払い額を決めよう
先ほども書きましたが、頭金にできる金額は
持っている貯金額-諸費用(物件価格の3~10%)-残しておく貯金額(3~6ヶ月分の生活費)=頭金
で計算することができます。
頭金は必ずしも物件価格の2割必要なわけではないですが、少しでも払った方が、住宅ローンの借入額を抑えられます。
あなたの家庭の、頭金にベストな金額を計算してみてくださいね!