「子宮頸管無力症」って知ってますか?
私は妊娠中に子宮頸管無力症と診断されました。
子宮頸管無力症の体験記をシリーズで書いています。
今回は、子宮頸管無力症の人(私)が二人目を産んだ話。
二人目は最初のうちから慎重に経過観察、予防でシロッカー手術、自宅で五ヶ月安静、予定日3日前に出産という流れでした。
では詳しく書いていきます。
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
妊娠初期、切迫流産
妊娠4週、妊娠判明。病院に行こうと思っていた日の前日に出血。
一人目の時も出血から始まったし、ああ、またか。私はこうなのね。と思いましたね。子宮頸管無力症の人は切迫流産、切迫早産になりやすいらしいですからね。
一人目の時よりは落ち着いた気分で病院へ。
赤ちゃん、生きてました!
でもやっぱり出血はよろしくないので、安静を言い渡されます。
私の出血は一日一回、ちょっとだけだったので、鮮血が止まらない感じになったら、次回の健診を待たずに病院に来るように言われました。
「前回のことがあるから(今回も前回出産したのと同じ病院)、予防で縛っときましょう。12週以降かな」
その後、経過を見ていたら、とりあえずまだ大丈夫そうだから、てなことで、張り止めを使える16週になる日に手術が決定します。
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
手術、子宮頸管縫縮術(シロッカー)
今回も入院は一週間ぐらいの予定で、手術に臨むことに。
手術数時間前に内診したら・・・おや、もうすでに短くなってる・・・
当初の予定通り、もうちょっと早く手術した方が良かったのでは?と心の声を漏らしそうでした。
病室に入って点滴準備。予想通りしくじられて大変な感じになる。
血管が細いらしく、点滴、採血は失敗されることがとても多いです。大病院で採血したときは、迷わず一発で採血終了だったので、超絶うまい方なら難なくいけるみたいなんですが。
なので失敗されるのは慣れてるので、その程度ではもう動揺しません。
今回は毛を刈り取られるのはなしでした(一回目は刈られた)。
手術室までは徒歩で行きました。
手術室に着いたら素っ裸は前回と一緒。ただ、麻酔の打ち方が前とは違いました。
座った状態で、助産師さんに抱え込まれ、背中にブスっといきました。しかも、記憶が正しければ前回は一発で終わったのに、場所をちょっとずつ変えて何発もやられました。
助産師さんが私の動きを止めててくれるので、麻酔はスムーズに終わりました。
さあ、手術開始です。
が、しかし。今回は足がしびれてるかどうかの確認がなく、いきなりのスタート!
しかも前回より絶対麻酔効いてない!右足はしびれてきたけど左足!ちょっとしびれてるけど結構感覚あるよ!?
そのうちもうちょっと効いてくるかと思ってたら、あんまり変わらず左右の感覚が全然違う・・・そんなことを言える感じじゃなく、どうも順調に進んでるらしい手術。もちろん前より左半分痛かったです。
結構のんびりやってた感じで、たぶん15分~20分ぐらいで手術終了。
服を着せられてストレッチャーに乗って、病室に帰りました。
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
入院生活
異様に暑いという術後の状況は前と一緒でした。
前回よりも麻酔が切れるのが早かったので、尾てい骨とおしりが痛い時間も短かったです(それでも結構痛かった)。
下半身の麻酔をしているため、自力で寝返りできず、おしりがとっても痛くなるんです。
今回も点滴とお友達、移動は車いす。点滴捌き(トイレ行くときとか、管が絡まないようにする)は前よりかなりうまくなっていました。
まだ週数がそんなにいってないからか、おなかの張りは一切なし。NSTでおなかの張りを計測するのはまだできない週数らしいので、自己申告。でも本当に全く張りを感じませんでした。
ただ、頸管の状態はあんまり良くなくて。手術する前より、した後の方が短くなったという。何とも言えない状況。
でもおなかが張ってないのに点滴つないでても仕方ないので、点滴はずれました。張りかえしも一切なし。
念のため、張り止めの服用はするように言われ、あと、予防で縛ったからといって全然頸管長を保ててないので、結局自宅安静生活に突入しました。
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
自宅安静生活
子宮頸管を縛ったものの、安静生活
予防で縛れば、前よりマシな生活を送れると期待していたので、これはかなり残念でした。
当時2歳になる前だった上の子の面倒を見ることができないので、母親に来てもらい、寝かしつけ以外は全部任せました。任せられる人がいただけ、まだ良かったと思います。
安定期に入ると健診は4週間に一回になるんですが、もちろん私はそんなことはなく、2週間に一回の通院でした。
赤ちゃんの様子を頻繁に見ることができるというところだけが、唯一の楽しみでした。
何故か血糖値の検査に引っかかる
あとは、何か血糖値の検査に引っかかって再検査がありました。
これ、一人目の時も引っかかったんですよね。
でも二回とも、再検査したら異常なし。あと、詳しく検査したら直近で異常があったかどうかも分かるらしいんですけど、これも異常なし。なんで引っかかったのかは謎です。
子宮頸管がミリ単位に突入
一日中横になっているにもかかわらず、子宮頸管は順調に短くなっていきました。
妊娠8ヶ月頃には、首の皮一枚って感じでした。頸管なんてあったもんじゃない。あるのは糸で強制的に縛られている部分のみ。
1cmなかったですね。0.何mmの世界。
病院によっては入院とかあるのかもしれませんが、私はおなかの張りがないから、ということで入院は免れていました。おなかが張るようだったら即入院と言われてました。
あ、張り止めは一日4回服用してました。
35週の健診で、「ここまで来たね、来週抜糸するから」と言われたときにはホッとしました。
まあ「あと一週間頑張ってね」と言われましたけどね。
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
恐怖のシロッカー抜糸
ありがたいことに36週を迎え、ついにシロッカー手術で子宮頸管を縛った糸を抜く、抜糸の日。
前回同様、今回も普通に外来の内診室です。
痛いのを覚悟して、必死に違うことを考えてました。めっちゃぐりぐりされる。長い間縛っていたせいか、もう自分の身にくっついちゃってて、なかなか取れないらしい。
抜糸の体験談を調べていたとき、とある情報を見つけてたんですよ。
「全然抜けなくて、サクライというのが出てきたら更に痛くなった」
それだけはいやだ、やめてくれ、と念じていたそのとき・・・カーテンの向こうから
「サクライー」
来たー!!!
来ましたよサクライ!事前の情報通り、めっちゃ痛い!!
でもまだ抜けない!!!!!!
何分経ったことでしょうか・・・ようやく終わりました。お医者さんもめっちゃ、ふぅ~、って言ってました。
今回は早く縛っていたからか、子宮口の開きはこの時点で1~2cm。
帰宅の途につきました。
あとで旦那に聞いた話だと、私の抜糸は30分以上はかかってたらしいです。長かった~。
これで、5ヶ月間に及んだ安静生活が終わりました。
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
抜糸後、なかなか生まれない
抜糸後、一週間以内ぐらいでは生まれるだろうと踏んでいました。
抜糸したのは36週だったので、早産にならないようにと、37週に入るまでは変わらず横になって過ごしてました。
ついに37週に突入し、ちょっと動き始めたんですけど、さすがに5ヶ月寝ていただけあって、何をするにもめちゃくちゃしんどいんですよね。筋肉がないというか。ただ座っているだけでも、数分でしんどくなってしまって、また横たわってました。
でも好きなときに好きなようにお茶を飲める生活が最高すぎて、うれしかったです。久しぶりに子供の散歩にも一緒に行けました。数百メートルでギブアップして、先に帰りましたけども。
おや?と思い始めたのは38週。
生まれそうな気配が全くない。抜糸をしてから全くおなかが張らなくなったし、出産に近づいていってる気がしない。
健診に行くと、子宮口はだんだんあいてきてて、いつ陣痛が来てもおかしくないって言われるけど、NSTしても張りはゼロ。
39週に突入。
まさかそんな週数まで行くとは思ってませんでした。これはこのままゴロゴロ生活してたら生まれないかもしれない!と思って、子供の散歩に毎日ついて行くようにしました。途中でギブアップせずに頑張りました。
しかしまだ生まれない・・・このまま切迫のレジェンド(切迫早産で安静にしていたのに、予定日超過する人のこと。私の時代はこう書いている人が多かった)になるのか!?
なんて考えていたある日の朝。
ん?あれだけおなかの張りがなかったのに、何か定期的に張っている気がする・・・
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
出産
朝からなんとなーく定期的におなかが張っている気がして、時間を計ると20分間隔ぐらい。そんなに痛みがあったわけではないので、このまま陣痛にはならないかも~、と近所に散歩へ。
散歩中。うーん、やっぱり定期的に来ている気がする。
家に帰ってから。ばらついてるけど平均15分間隔ぐらいになってきた?
子供のお昼寝中。7分間隔で整ってきた!これは・・・!
病院に電話したら、すぐに来るように言われました。張ってはいるけど痛みはあんまりない状態でした。
病院に着くと、LDR(陣痛室・分娩室・回復室が一体となった部屋のこと)に通されました。
痛みレベルについて聞かれたので、生理痛ぐらいと言うと、経産婦で陣痛間隔7分とか、すぐに生まれるかと思った!と助産師さんに言われました。
子宮口の開きは、一週間近く前の健診の時と変わらず3~4cm。すぐ生まれるっていう感じじゃなさそうだから、シャワー浴びたかったら今浴びてね、と言われたのですぐに浴びに行きました。
そんな感じで何事もなく・・・一応張りは5分間隔になってきたものの、ちょっと痛みが増した程度・・・一旦出されてた出産準備の器具とかも回収され、普通に晩ご飯を食べてテレビを見ていたら・・・
ドゥーンという痛みが!!!
これはやばい!これは来た!と思いつつ、何故かトイレへ。トイレを済ませて戻ったら、やっぱりあの痛みが再来!ナースコール!
「うーん、8cmぐらいかな」
あれ、さっきまで4cmとかじゃなかった?と思ってたら、助産師さんが着々と準備開始。
「え、もう今日生まれますか?」と間抜けな質問をしました。だってさっきまで、何かまだ生まれなさそうな雰囲気醸し出してたような・・・
数分後、準備完了。
「旦那さんは?」
「あー、今向かってるみたいなんですけど」
「間に合うと良いね」
え?そういうレベル??
一応生まれる前に、旦那到着。
そしてあっという間に子宮口全開。なのに、陣痛の間隔が5分から縮まらない。全開なのに、破水もしない。
「破水させたら間隔短くなると思うから、破水させるね!」
ジャバーっと破水したと思ったら、絶え間なく押し寄せる陣痛の波!
「これもういきんでいいんですか!?」
「いいよ!」
あとはもう必死にいきみました。
しかしお医者さんが来ない。
助産師さんたちが「先生まだかなぁ」って言ってるけど、これはこのまま産んで良いんだろうか?
結局、ちょうど生まれる直前ぐらいにお医者さんがやってきて、生まれました。
ナースコールしてから、ここまで3~40分ぐらいの出来事です。病院にいなかったらどうなってたことやら。
余談ですが、会陰は裂けました。裂けたので、その後縫うのにかなり時間がかかりましたが、何故か縫った後全く痛くないというミラクル。円座クッションなしで普通に生活できました。
子宮頸管無力症の妊娠と出産。~二人目~
まとめ
一人目の時よりも、二人目の時の方がやっぱりいろいろ進行は早かったですね。
無力症もそうだし、出産も。
手術も全然予防になってないような感じでした。いや、していて良かったんだろうけれども。
でも抜糸した後、3週間ぐらい持ちこたえたのにはびっくりしました。
おなかがね、全然張らなかったんですよ。
赤ちゃんは生まれてくる時を自分で選んで生まれてくるんだなと感じました。
以上、子宮頸管無力症の妊娠出産レポートでした!
長々とお付き合いありがとうございました!
子宮頸管無力症の体験に関連する記事は、「子宮頸管無力症、体験記。まとめ」にまとめていますので、よかったら見てみてくださいね!